2012年6月23日土曜日

Segoe UI化という現象

下図はU+0531(アルメニア文字)を含んだコメントを見ているところです。


7と8RPで微妙に字形が異なります。見た目だけの判断ですが、7はTahoma・8RPはSegoe UI(いずれもボールド)ではないかと思います。
さて、これがフォント変化に関係するかという話です。隣接させた「あ」は何も変化していません。

U+263Aを隣接させてみます。U+263Aはデフォルト(単独)および半角英数字に隣接した状態ではArial、ゴシックに隣接するとゴシックで表示されるという挙動をとります。



隣接するのが「a」でもU+0531でも違いはありません。

ここでU+263AをU+2639に替えてみます。この文字はArialには無いという点がU+263Aとは異なります。デフォルトおよび半角英数字との隣接では豆腐になります。


U+0531との隣接で違いが出ました。「半角英数字との隣接」は「Arialとの隣接」と言い換えるべきかなと思いました。
問題は7と8RPで表示されるものが異なることです。8RPの字形はSegoe UI Symbolです。


U+0531のフォントが違うからかもしれません。
7のSegoe UIにアルメニア文字はありませんでした。TahomaからフォントリンクでMS UI Gothicということかも。U+2639の字形はMSゴシックもMS明朝もMS UI Gothicも一緒です。

次にCJKフォント変化の中で異なるケースを見てみます。下図の3・4・5段目は先頭にU+3016というSimSun化文字を置いています。SimSunにU+263Aは無いため代替表示が起こります。


U+263Aは単独でU+3016に接するとSimSun化の影響を受け、「a」に接するとArialに戻り、後ろにCJK文字「あ」が接すると再びSimSun化の影響を受けています。
7ではSimSunのフォントリンクによりMS P明朝が代替表示されていると思われます。
MICROSS(Microsoft Sans Serif) ・PMingLiUにU+263Aはありません。


ところが8RPで表示されているのはSegoe UI Symbolの字形です。


なぜかと考えたのですが、SimSunのフォントリンクが参照されないということはこのU+263AにSimSunは適用されてないんでしょう。でもSimSun化の影響でフォントが変化していることに間違いはありません。
「SimSun化の影響によるSegoe UI化」とでも言うしかないです。

どうしてこんなことにこだわるのかと言えば、実際のコメントで使われそうな特殊文字の領域でこうした差異が発生しているからです。最後に、さらに7と8RPで異なるケースを見てみます。

今度はU+2641という文字です。これはArialに無く、7でのデフォルトはMSゴシック(か明朝かUI Gothic、区別はつきません)です。SimSunにも無いので上と同じく代替表示が起きます。


7のSimSun化で字形がずいぶん違いますが、これはPMingLiUの字形です。


8RPでは単独で「あ」と接したケース以外すべて7と字形が異なります。これもSegoe UI Symbolなのかなと思います。こうして見るとほんとカオスですけど、むしろ挙動の比較ができることでフォント変化という謎現象が見えやすくなるのかもという気もします。

ところで話題のMicrosoft Surface、いいですね!8はデスクトップで使うつもりなのでRTを買ってしまうかもしれません。しかし今さらですが、RTの搭載フォントってどうなってるんだろう?
8とRTとでまたコメントの表示が違ったら、おもしろ・・・困りますねー

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